情報BOX 【 知って得するサイバーセキュリティ講座 】
第29回(最終回)安全・安心なサイバー社会の実現
2014年3月13日
企業は社会の公器である。したがって、企業は社会とともに発展していくのでなければならない。企業自体として、絶えずその業容を伸展させていくことが大切なのはいうまでもないが、それは、ひとりその企業だけが栄えるというのでなく、その活動によって、社会もまた栄えていくということでなくてはならない。また実際に、自分の会社だけが栄えるということは、一時的にはありえても、そういうものは長続きはしない。やはり、ともどもに栄えるというか、いわゆる共存共栄ということでなくては、真の発展、繁栄はありえない。それが自然の理であり、社会の理法なのである。自然も、人間社会も、共存共栄が本来の姿なのである。
松下幸之助が没して20年余が経ち、サイバースペースが現実のものとなり、企業と消費者の関係が変わりつつある今、この「企業は社会の公器である」というメッセージは、さらに大きな意味を持って輝き始めているのです。
企業が生き残るためには、利用者の声に耳を傾け、時代の変化についていかなければなりません。サイバー社会を通して、利用者に向き合い、社会を共に創っていくということが企業としてのミッションなのです。
経済的価値を中心とした世界と、社会的価値を中心とした世界の融合は、サイバースペースを起点として、市民・企業・国家・国際社会、すべての参加者がつながりを持つことで成し遂げられていくでしょう。 社会的な意義を企業と市民が共有して、理想的な社会をつくるために、どう協同できるか。そこにサイバー社会がどのように寄与できるのか。サイバーセキュリティで安全・安心なサイバー社会を実現することを考えることによって、その姿がおぼろげながらに見えてくるのではないでしょうか。
いま私たちは、次の段階に行く重要なステップを確実に踏んでいるのです。
【知って得するサイバーセキュリティ講座】は今回で最終回となります。
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過去の記事一覧
- 2011年11月1日 第1回 サイバースペースのセキュリティ
- 2011年12月20日 第2回 なぜサイバーセキュリティが必要か?
- 2012年1月25日 第3回 サイバーセキュリティの意義
- 2012年2月29日 第4回 エラーとバグと脆弱性
- 2012年3月23日 第5回 権限と脆弱性
- 2012年4月12日 第6回 人間の持つ脆弱性
- 2012年5月24日 第7回 サイバー攻撃を受けたら何をするべきか【1】
- 2012年6月27日 第8回 サイバー攻撃を受けたら何をするべきか【2】
- 2012年7月26日 第9回 サイバー攻撃を受けたら何をするべきか【3】
- 2012年8月22日 第10回 サイバー攻撃を受けたら何をするべきか【4】
- 2012年9月19日 第11回 汎用ソフトウェアの脆弱性対策
- 2012年10月17日 第12回 ゼロデイ攻撃・標的型攻撃と新型ウイルス対策
- 2012年11月21日 第13回 Webアプリケーションの脆弱性対策
- 2012年12月19日 第14回 Webアプリケーションのセキュリティ設計
- 2013年1月23日 第15回 サイバーセキュリティを実現する
- 2013年2月20日 第16回 デジタルフォレンジックスの導入
- 2013年3月26日 第17回 情報漏洩対策
- 2013年4月24日 第18回 メールの添付ファイル禁止とファイル送信サービス
- 2013年5月22日 第19回 私物モバイル対策(BYOD対策)
- 2013年6月19日 第20回 新型サイバー攻撃には多層防御で対抗する
- 2013年7月23日 第21回 マスコミ社会から口コミ社会へ
- 2013年8月22日 第22回 批判にさらされる企業
- 2013年9月26日 第23回 サイバースペース上での企業の責任を知る
- 2013年10月23日 第24回 顧客の情報を預かる責任
- 2013年11月20日 第25回 個人情報取得のポリシー
- 2013年12月18日 第26回 即応性の危機管理広報
- 2014年1月6日 第27回 情報という経営資源を守れ
- 2014年2月19日 第28回 利用者中心のサイバーセキュリティへ向けて
- 2014年3月13日 第29回 安全・安心なサイバー社会の実現(最終回)