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情報BOX 【 知って得するサイバーセキュリティ講座 】

第1回サイバースペースのセキュリティ

2011年11月1日

皆さんは、「サイバーセキュリティ」という言葉に対してどのようなイメージを持たれるでしょうか。「セキュリティ」については、何かの安全を守ることだとわかります。しかし、「サイバー」という言葉は日々いたるところで見かけるものの、具体的に何を指しているのかわかりにくいかもしれません。

「サイバーセキュリティ」という言葉は比較的新しい言葉で、「サイバースペース」の「セキュリティ」が元となっています。「サイバーセキュリティ」を理解するためには、まず、この「サイバースペース」を理解する必要があります。

「サイバースペース」と言われて、コンピュータの中に広がる無限の世界を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。「サイバースペース」という言葉が最初に使われたのは、コンピュータの中の仮想世界を扱った1984年の小説「ニューロマンサー」でした。脳をコンピュータに直接接続することで「サイバースペース」の中に入ることができる、というお話です。1980年代は、一般の人から見た現実のコンピュータというと、キーボードに向かって難しい呪文を打ち込む「得体のしれないもの」というイメージが強い時代でした。一方で、コンピュータの描き出す世界への関心は強く、映画の世界にもコンピュータグラフィックスが数多く進出し始めました。1982年に公開された映画「トロン」は世界で初めて全面的にコンピュータグラフィックスを導入した映画として話題を集めました。この当時、「サイバースペース」はファンタジーの世界を想起させるものだったのです。

ところが、インターネットの登場がその状況を一変させました。コンピュータがより身近なものとなり、ネットワークにより実現される世界が現実味を帯びたのです。それと同時に、社会がネットワークへ依存することに対するさまざまな懸念が表にあらわれてくるようになりました。映画「ザ・インターネット」では、ネットワークを使った犯罪が現実社会に大きな影響を与える様子が描かれました。

人々の関心は、コンピュータの中での出来事ではなく、現実社会でコンピュータがどのように人々の生活に影響を与えるのか、ということに移り変わっていきました。また、コンピュータへの知識が深まるにつれて、「サイバースペース」というファンタジーはネットワークを介した人と人とのコミュニケーションの場、というイメージに切り替わっていきました。

21世紀に入ると、ブロードバンドと無線ネットワークの普及により、インターネットに繋がっていることを意識しなくてもよい時代となりました。社会、経済、生活のあらゆる場面にコンピュータが進出し、ネットワークが日常生活に欠かせないものとなりました。そして、Blog、SNS、twitterなど、ネットワーク上でコミュニケーションを取る手段も日々進化を続けています。このように、人と人、そして社会の活動がますます「サイバースペース」に依存するにつれて、「サイバースペース」の存在を前提とした社会へ変貌を遂げています。すなわち「サイバー社会」です。

犯罪、事故、災害、数えればきりがありませんが、私たちはこの世界で、さまざまなリスクに曝されています。21世紀に入り、私たちは「サイバースペース」という新たな活動領域を得ることとなりました。このことは、新たなリスクである「サイバーリスク」に曝され始めることを意味しています。

「サイバースペース」が現実となった現代では、さまざまな情報が「サイバースペース」を介してやり取りされていますが、それと同時に、リアルスペースに大きな影響を与える「サイバー攻撃」も「サイバースペース」を介して行われることとなりました。近年、大手企業を狙った「サイバー攻撃」が行われ、大規模な情報漏えいが起こるといった事件も多く発生しています。

リアルスペースで防犯や防災を行うように、「サイバースペース」でも「サイバー攻撃」に対して適切な対策を行い、被害を未然に防ぐための準備をしなければなりません。それが「サイバーセキュリティ」です。

◆ 次回は「なぜサイバーセキュリティが必要か?」についてお届けします。

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