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情報BOX 【 知って得するサイバーセキュリティ講座 】

第28回利用者中心のサイバーセキュリティへ向けて

2014年2月19日

本講座では、様々なセキュリティインシデントによって、利用者に悪影響が及ぶ事例もご紹介しました。企業の無責任・無自覚なサイバー社会への進出が、利用者を危険にさらします。よりよいサービスや利便性を消費者に提供することは当然として、その上で利用者を守るという責任を果たせているかを、常に考えておかなければなりません。

つまり、これまでの企業中心のセキュリティの考え方から、利用者中心のセキュリティへ移行すべき時代に差しかかっているのです。企業が社会的責任を果たすために必要とされるサイバーセキュリティの基本的な考え方とは、「セキュリティが最大の顧客サービスであり、社会貢献であり、企業責任である」ということなのです。

「ウェブ2.0(双方向性を持ったユーザ主導型のウェブサービス)」はサイバースペースに大きな流れをつくり、定着していきました。その結果、ツイッターやフェイスブックなど、サイバースペース上に新たな社会を実現するウェブアプリケーションが、多く産み出されたのです。その結果、市民同士がサイバースペース上で情報を交換し、意見や考えを共有することができるようになりました。共同作業で利用者自身が新たな価値を創造することができる時代となったのです。

また世界に目を向けると、民衆がサイバースペース上で団結することによって、ジャスミン革命のように、サイバースペースとリアルスペースが一体となった民主化運動さえ起こっています。国家と市民、企業と利用者が新たな関係を築き始めているのが、「今」という時代ではないでしょうか。

企業においても、以前はCSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)が重視されてきましたが、近年ではCSV(Creating Shared Value=共通価値の創造)が重視されるようになりつつあります。企業は経済的利益を上げる一方で社会に対する責任を果たさなければならないという「責任論」から、企業は社会の利益を生むことに価値があるとする「共存共栄」の考え方に移り変わりつつあるのです。そこには、「会社は株主のもの」とする考え方から、「会社は社会のもの、公共のもの」とする考え方への変化が見て取れます。すなわち、セキュリティの対象が、組織中心から社会中心へと移り変わっていることを意味しているのです。

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 ◆ 次回は「安全・安心なサイバー社会の実現」についてお届けします。(最終回)

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