事例紹介
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インフラソリューション『ネットワークコンサルティング』 導入事例
病院の入退室管理システムに非接触型の顔認証を採用し院内衛生を確保しながら業務効率向上とセキュリティの強化
Client
地方独立行政法人 岐阜県立多治見病院 様
お客様の声
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お話を伺った方
地方独立行政法人 岐阜県立多治見病院 情報システム課の皆様
(ご担当者情報は取材当時のものです)
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金子課長
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三島主任
【 事務局 情報システム課 情報システム担当 】
電子カルテをはじめとする各種システムに関する業務 /◦医療総合情報システムの運用維持管理 ◦院内情報ネットワークの運用維持管理
入退室管理システムを導入した経緯
東濃可児地域の基幹病院である岐阜県立多治見病院は、医療機能の強化・拡充を図るため、2024年4月に新中央診療棟をオープンしました。
近年、さまざまな観点から病院におけるセキュリティがクローズアップされていますので、この新しい中央診療棟を建設する際には、手術、放射線、麻薬、情報システム、高圧電気、感染症、個人情報などに関わるエリアについて、より厳しい入室制限を行う必要があると考え、入退室管理システムを導入することになりました。
新中央診療棟の計画が始まった当初、入退室時の認証については当時、電子カルテで使っていたIDカード認証を想定していましたが、厚生労働省のガイドラインで生体認証が望ましいとされたこともあり、そちらの方式を検討することになりました。
院長の近藤先生が「上級医療情報技師」の資格者であり、病院内でのIT専門職である私たち以上に情報セキュリティに詳しく、2002年公開の近未来を描いたSF映画「マイノリティ・リポート」で虹彩認証のシーンをご覧になってからは、なりすましが非常に難しい生体認証に興味を持っておられたことも後押しになった様に思います。
さらに2019年からの新型コロナウイルス流行に伴い、感染症対策が最重要課題になったこともあり、認証装置などに直接触れる必要のない非接触型として、以前から医師の勤怠管理に使っていた顔認証方式を検討することになりました。
トーテックアメニティの提案を採用した決め手
※文中のトーテックアメニティは、以後「トーテック」
かなり以前からトーテックのCE(カスタマーエンジニア)が当院で稼働しているシステムや機器の保守にお見えになっていました。
コロナ禍の折、外来用に設置した体温が測定できるサーマルカメラ付スタンドをCEのお一人に対応頂いたご縁で、今回の入退室管理システムのプロポーザルにトーテックも参加いただくことになりました。
プロポーザルには4社が参加しましたが、特に重視したのは顔の認識速度と使いやすさですね。
「使いにくいデバイスは使われなくなる」という近藤院長の助言もあり、各社提案の顔認証デバイスを実際に使ってみて、その性能をチェックしました。
トーテック提案の認証装置(BioStation)は、他社と比べて圧倒的に顔の認識が速く、マスクやキャップなどを着けていても誤認識がほとんどなかったことが採用の決め手となりました。
医師やスタッフは非常に多忙ですので業務効率を落とさないためにも、すばやく認証されることや感染防護具を外さずとも認識精度が高いことは、とても重要なポイントでした。
もう1つの理由がコストです。
新棟での最新機材導入ということで、各社の提案内容がその用途や求める性能に対して、コスト的に見合わないのではと心配していたのですが、トーテックの提案は他社と比較してもリーズナブルな価格提案になっていました。
導入から稼働について
当院にとって新中央診療棟は過去最大級のプロジェクトで、度重なる設計変更や工期変更があり、多数の工事関係者と複雑な調整を行う必要もありましたが、トーテックには柔軟に対応いただきました。
新中央診療棟のオープンに間に合う形で入退室管理システムを導入できたのは、トーテックの尽力による部分が大きいと考えています。
そもそも病棟の新設経験があるIT担当者が少なかったため、入退室管理システムの導入にあたり何が必要なのか、顔認証に関連するシステムやネットワークは何か、その運用ノウハウや当院と同規模、かつ医療機関での導入事例など、私たちが持っていない情報をトーテック側で補完いただいたのは非常に助かりました。
ご提案いただいた内容も、きちんと実際の運用を把握した現実的な内容だったと思います。
現在、院内のおよそ130か所のドアに顔認証装置を設置していますが、大きなトラブルもなく運用できています。
職員からのクレームも特になく、顔認証の仕組みと便利さを面白がっているという印象ですね。
誤認識の心配があった屋外や日差しが入る窓近くの顔認証デバイスについても、周囲の明るさが異なる天気や時間帯に影響されることなく、正しく動作していますよ。
また顔認証システムは、職員ひとりひとりに特定の入退室権限を付与するものなので、そのことが個人の持つ業務の重要性を証明することにもつながります。
これによって様々な職種、職位がある職員のモチベーション向上にもつながっているのではないかと想像しています。
トーテックへの期待や要望
当院では、今回導入した入退室管理システムの利活用をさらに拡げていきたいと考えています。
例えば、既存の棟への利用拡大や勤怠管理システムとのデータ連携、駐車場管理システムとの連携による防犯強化、職員食堂利用時の精算連携といった案が出ています。
職員の業務効率化や利便性向上といった観点から、私たちと一緒に課題解決を模索し、適切な提案や知見の提供をしていただいていることはトーテックの良い部分だと考えています。
今後、入退室管理システムの利用拡大はもちろん、新しいシステムを導入していく際にも、引き続きご提案いただければと思います。
担当者より
この度は、当社提案の顔認証による入退室管理システムをご採用頂き、誠にありがとうございました。
当社は多治見市に隣接する土岐市に東濃SC(サービスセンター)を持ち、愛知県名古屋市に本社を構えています。
本社への通勤圏内である東濃可児地域に縁をもつ社員が数多く在籍しており、私事ではありますが、私もその1人です。
基幹病院である多治見病院様の重要性は言うまでもありませんが、お客様に寄り添ったきめ細やかなサービスを行う東濃SCのCE達と共に、当地域に縁をもつ1人としても、多治見病院様が提供する医療サービス向上への一端に携われることに誇りを感じています。
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トーテックアメニティ株式会社
ネットワークソリューション事業部 第1システム営業部 佐伯
お客様情報
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- 地方独立行政法人 岐阜県立多治見病院 様
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URL https://www.tajimi-hospital.jp/
1939年に開院、「安全で、やさしく、あたたかい医療に努めます。」を基本理念として、東濃可児地域における基幹病院の役割を担う。
2010年に地方独立行政法人となり、がん診療連携拠点、地域医療支援、災害拠点、感染症指定医療機関として、さらには東濃可児地域唯一の救命救急センター、周産期母子医療センターとして地域医療に貢献している。
2024年4月オープンの新中央診療棟は、手術支援ロボットやハイブリッド手術室の導入、CTの高スペック化やMRIの増設などにより、診療機能を一層拡充させている。
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