CASE STUDY
導入事例

重機械メーカー

成果物のトレーサビリティを確保し
テストの属人化を解消と
テスト対象の品質向上を実現

概要

産業用ロボットの検証において派生開発特有の機能差分にフォーカスしたテストを行うことで検証期間を短縮させ、開発期間の短縮に成功。エンドユーザからの希望納期にマッチした開発サイクルを実現しました。
また、検証プロセス全体の改善を行い、各成果物間のトレーサビリティ確保や属人化の解消を行いました。

問題点
  • テスト設計に時間がかかり、エンドユーザが希望する納期でリリースできない
  • 要求仕様~テストケースまでのトレーサビリティが取れておらずテストの網羅性がわからない
  • テスト設計者ごとに知識が属人化していてテストの抜け漏れがなくならない
解決策
  • 派生元機種との差分を分析してコードの変更による影響箇所を抽出
  • 成果物フォーマットの見直しにより各成果物間のトレーサビリティを確保
  • テスト観点を一元化してリスト化しチーム内に共有
導入効果
  • 弱点にフォーカスした検証を行うことでテスト項目を効率化
  • 要求仕様に対するテストのカバレッジを見える化
  • テストの品質が担保され不具合検出率が向上

背景

今回、トーテックアメニティにご相談いただいたお客様はロボットや航空機、鉄道などを製造されている重機械メーカー様です。
昨今の市場ニーズの高速化に伴い、エンドユーザからの希望納期が短縮化する中で検証に時間がかかり、依頼された納期でのリリースが実現できていませんでした。
また、検証プロセスが確立されておらず、属人化を要因としたテストの抜け漏れにより流出不具合によるコスト増と品質に対する信頼性の低下が問題となっていました。

トーテックアメニティからは組み込み系製品の検証経験が豊富なメンバーのアサインとプロジェクトへの参画により、お客様が行っている開発/検証プロセスの分析と改善をご提案し、ご依頼いただくことになりました。

解決策

当初お客様が行われていた検証では、派生開発にも関わらず全機能を網羅的に検証するプロセスになっていました。
当社からは開発チームのご協力の元、コード変更が発生した箇所やその影響範囲を分析し、不具合が潜んでいる可能性が高い箇所にフォーカスした検証プロセスをご提案しました。

また、要求仕様からテスト計画、テスト基本設計やテスト詳細設計へのトレーサビリティを確保できる成果物になっておらず、検証の網羅性が担保できていないことも判明しました。
当社検証サービス部では、上流の要求仕様からテスト計画、テスト結果報告に至るまで一連のトレーサビリティを確保して検証の十分性が可視化できるように検証プロセスと成果物の改善をご提案しました。

導入メリット

派生元機種との差分に注力して検証することによりテスト項目数の効率化、検証期間が短縮され、エンドユーザからの希望納期にマッチしたリリースタイミングが実現されました。
また、評価工数の効率化に伴い検証にかかるコストも削減されました。

さらに、差分に対する影響範囲の分析を開発チーム、検証チームが協力して行うプロセスとしたことでプロジェクト全体の一体感が向上し、従来発生していた仕様変更の連絡漏れなどのコミュニケーションミスも減少し、作業の手戻りや検証漏れの防止につながりました。

検証の成果物についてはトレーサビリティの確保とともに、各成果物の役割や内容を明確化、明文化することで人依存による品質のブレが減少し、不具合検出率の向上、テスト対象の品質向上を実現しました。

今回のプロジェクトでは当社の開発スキルを活用し、テスト自動化による検証工数の効率化も合わせてご提案、実施させていただき、さらなる検証期間の短縮を実現できたと評価していただきました。

お客様情報 重機械メーカー 様
担当業務
  • 要求仕様~テスト結果報告までの検証プロセス改善

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